家賃滞納で大東建託が勤務先に電話することはある?

家賃滞納で大東建託が勤務先に電話することはある?

家賃の支払いが遅れてしまうと、「もしかして勤務先に電話されるんじゃ…」と不安になりますよね。

大手不動産会社である大東建託だと、厳しい取り立てがあるのではないかと心配になるかもしれません。

ですが、原則として、家賃滞納を理由に大東建託が勤務先に電話をかけることはありません。

なぜなら、正当な理由なく勤務先に連絡する行為は、法律で問題視される可能性があるからです。今回は、その理由と、実際に家賃を滞納してしまった場合の正しい流れについて、分かりやすくお伝えします。

まずは落ち着いて、正しい知識を身につけていきましょう。

勤務先に電話がかかってこない理由

家賃を滞納しているからといって、貸主や管理会社が何をしても良いわけではありません。

勤務先に電話をかけて家賃の滞納を告げる行為は、個人のプライバシーを侵害する可能性が非常に高いです。

日本では、貸金業法という法律で、債務者の私生活や業務の平穏を害するような取り立て行為が規制されています。家賃の回収は貸金業とは異なりますが、この考え方がひとつの基準となります。

勤務先への連絡は、本人の社会的な信用を失わせかねない「過酷な取立」と見なされることがあります。そのため、大東建託のような大手企業が、このようなリスクのある方法をとることは考えにくいのです。

もし、本人と全く連絡が取れないなどの特別な事情がない限り、いきなり勤務先に連絡がいくことはないと考えてよいでしょう。

家賃を滞納してしまった後の本当の流れ

では、実際に家賃の支払いが遅れると、どのような手順で連絡が来るのでしょうか。一般的な流れは以下の通りです。

1. 本人への連絡(SMSや電話)
2. 書面での催促(督促状の郵送)
3. 連帯保証人への連絡
4. 法的措置(最終手段)

まず、支払期日を過ぎると、数日以内にご自身の携帯電話にSMS(ショートメッセージ)や電話で連絡が入ります。これは、支払いを忘れているだけの可能性もあるため、最初の確認という意味合いが強いです。

それでも支払いが確認できない場合、次に「督促状」や「催告書」といった書面が郵送されてきます。この段階で支払えば、大きな問題に発展することはありません。

書面が届いたら、無視せず必ず内容を確認してくださいね。

そして、本人と連絡が取れない、または支払いの意思が見られない場合に、連帯保証人へ連絡が入ります。勤務先より先に、まずは契約時に立てた連帯保証人へ連絡がいくのが通常です。

連帯保証人への連絡はいつ?

連帯保証人への連絡は、滞納から1ヶ月~2ヶ月が経過した頃が目安とされています。ただし、これはあくまで目安であり、契約内容や過去の滞納歴などによっても変わってきます。

重要なのは、あなたと連絡が取れない状況が続くと、連帯保証人に迷惑がかかってしまうということです。

連絡が取れないとどうなる?

もし、大東建託からの電話や郵便物をすべて無視し続けてしまうと、「支払い能力がない」「支払いの意思がない」と判断されてしまいます。

そうなると、前述の通り、連帯保証人へ連絡がいくことになります。多くの場合、ご両親や親族を連帯保証人にしているケースが多いでしょう。あなた自身の信用問題だけでなく、大切な家族にまで心配をかけてしまう事態になります。

そうなる前に、必ずあなた自身で対応することが大切ですよ。

さらに、保証会社を利用している場合は、保証会社が家賃を立て替えて支払います(これを「代位弁済」といいます)。その後、保証会社からあなたへ立て替えた分の請求が来ることになります。

保証会社からの請求を無視し続けると、信用情報に傷がつき、将来的にクレジットカードが作れなくなったり、ローンが組めなくなったりする可能性があります。

ココに注意

連絡を無視し続けることは、状況を悪化させるだけです。強制退去といった最悪の事態を避けるためにも、誠実な対応を心がけましょう。

最も大切なのは「自分から連絡する」こと

家賃の支払いが難しいと分かった時点で、最も重要で、かつ最善の行動は、あなた自身から大東建託の担当窓口へ連絡を入れることです。

「支払いが遅れそうですが、〇日までには支払います」というように、支払いの意思と具体的な期日を伝えることで、相手も状況を理解してくれます。無断で滞納するのと、事前に一本連絡を入れるのとでは、心証が全く異なります。

怒られるのではないかと不安に思う気持ちも分かりますが、担当者もプロです。感情的に怒鳴るようなことはありません。むしろ、支払い計画の相談に乗ってくれる場合もあります。

勇気を出して、まずは一本電話をかけてみましょう。

家賃の滞納は、誰にでも起こりうることです。大切なのは、問題を放置せず、誠実に対応すること。そうすれば、勤務先に知られるような大事になることはありません。